在宅ワーク中も安心！突然の「ブレーカーが上がらない」に今すぐできる対処法

突然、家中の電気が消えて真っ暗に…。「またブレーカーが落ちたか」と分電盤のレバーを上げても、すぐに落ちてしまったり、そもそも上がらなかったり。夜間や在宅ワーク中など、今すぐ電気が使いたい時にこんな状況になったら、誰でも焦ってしまいますよね。

「なぜ上がらないの？」「もしかして漏電？火事の危険はない？」「自分で直せるものなの？」

次々と不安が押し寄せてくることと思います。でも、ご安心ください。この記事を読めば、電気の専門知識がなくても、ご自宅で起こる「ブレーカーが上がらない症状」の原因を冷静に突き止め、安全に対処する方法がわかります。

危険な状況と自分で対処できる状況の見分け方を身につけて、落ち着いて光を取り戻しましょう。

※ブレーカーが上がらない原因と対処法の全体像を詳しく知りたい方は、こちらの完全ガイドもあわせてご覧ください。
ブレーカーが上がらない時の完全ガイドはこちら

まずは落ち着いて状況確認！どのブレーカーが上がらない？

パニックになりそうな時こそ、深呼吸をして、まずはご自宅の分電盤を確認することから始めましょう。分電盤は、玄関や洗面所、廊下の壁の上部などにある、プラスチック製のカバーが付いた箱です。

分電盤のカバーを開けると、たくさんのスイッチ（レバー）が並んでいます。これがブレーカーです。どのブレーカーが落ちている（下がっている）かを確認することが、原因を特定するための最初にして最も重要なステップです。

そもそも「分電盤って何？」という方は、こちらの記事で分電盤の種類と構造を詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

分電盤にある3種類のブレーカーの役割と見分け方

分電盤には、主に3種類のブレーカーがあり、それぞれに大切な役割があります。どれが落ちているかで、原因と対処法が大きく変わります。

あなたの家の分電盤で、どのブレーカーが下がっているか確認できましたか？では、症状別に原因と復旧手順を見ていきましょう。

【症状別】ブレーカーが上がらない3大原因と自分でできる復旧手順

ブレーカーが上がらない症状は、主に3つのパターンに分けられます。ご自身の状況に最も近いものから確認し、安全な手順で復旧を試みましょう。

症状① 家全体の電気がつかない【アンペアブレーカー】

原因：契約アンペアを超える電気の使いすぎ

一番左の大きな「アンペアブレーカー」だけが落ちている場合、原因は単純明快です。家全体で同時に使っている電気の量が、電力会社との契約アンペア数を超えてしまったためです。特に、エアコン、電子レンジ、ドライヤー、IHクッキングヒーターなどを同時に使うと落ちやすくなります。

【復旧手順】

1. 使用中の家電を減らす： まずは、消費電力の大きい家電製品の電源プラグをコンセントからいくつか抜きましょう。
2. ブレーカーを上げる： アンペアブレーカーのスイッチを「入」（上）にします。

これだけで復旧するはずです。もし頻繁に落ちるようであれば、電力会社との契約アンペア数の見直しを検討しましょう。どのような家電が原因になりやすいかを知っておくと、今後の予防に繋がります。

症状② 特定の部屋・家電だけ使えない【安全ブレーカー】

原因：特定の回路での電気の使いすぎ、またはショート

右側に並んだ小さな「安全ブレーカー」のうち一つだけが落ちている場合、そのブレーカーが担当する部屋や回路で電気を使いすぎているか、接続している家電がショート（短絡）している可能性があります。

【復旧手順】

1. 原因の回路の家電をオフに： 落ちている安全ブレーカーが担当する部屋（「台所」「子ども部屋」など）で使っている家電のプラグをすべてコンセントから抜きます。特に、タコ足配線で多くの機器を繋いでいる場合は要注意です。
2. ブレーカーを上げる： 落ちていた安全ブレーカーのスイッチを「入」にします。
3. 原因の家電を特定： 電気が復旧したら、抜いたプラグを一つずつコンセントに差していきます。特定の家電を差した瞬間に再びブレーカーが落ちたら、その家電本体かコードが故障している可能性が高いです。

症状③ 「漏電」表示・ボタンが飛び出ている【漏電ブレーカー】

原因：家の中のどこかで「漏電」が発生

中央の「漏電ブレーカー」が落ちている場合、これは最も注意が必要なサインです。家の中の電気回路や家電製品のどこかで電気が漏れている（漏電している）ことを示しています。漏電は感電や火災に繋がる非常に危険な状態のため、むやみにブレーカーを上げるのは絶対にやめてください。

次の手順で、安全に漏電箇所を特定する方法を試してみましょう。

感電・火災を防ぐ！漏電箇所を特定する安全な手順

この作業は、必ず手を乾かしてから行い、足元が濡れていないことを確認してください。

1. すべてのブレーカーを「切」にする： まず、アンペアブレーカーを含め、分電盤にあるすべてのブレーカーのスイッチを「切」（下）にします。
2. メインのブレーカーを「入」にする： 次に、「アンペアブレーカー」と「漏電ブレーカー」の二つだけを「入」（上）にします。
   • ポイント： この時点で漏電ブレーカーが落ちる場合、分電盤自体や幹線（メインの配線）に問題がある可能性があります。非常に危険なため、すぐに専門業者へ連絡してください。
3. 安全ブレーカーを一つずつ「入」にしていく： 小さな「安全ブレーカー」を、右端から一つずつ、少し時間をあけながら「入」にしていきます。
4. 原因の回路を特定： ある安全ブレーカーを「入」にした瞬間に、再び漏電ブレーカーが落ちたら、その安全ブレーカーが担当している回路で漏電が起きていると特定できます。
5. 原因回路を切り離す： 漏電の原因と特定された安全ブレーカーは「切」のままにし、それ以外の安全ブレーカーをすべて「入」にします。これにより、問題のない部屋では電気が使えるようになります。
6. 原因の家電を探す： あとは「症状②」の手順と同様に、漏電している回路に繋がっている家電のプラグをすべて抜き、再度ブレーカーを入れてみて、原因となっている家電を特定します。

もし、すべての家電のプラグを抜いてもブレーカーが落ちる場合は、壁の中の配線やコンセント自体が漏電している可能性が高いため、専門家による点検が必要です。

これは危険サイン！すぐに専門家へ連絡すべき症状

自分で対処を試みている中で、以下のような症状が見られた場合は、さらなる操作を直ちに中止し、専門の電気工事業者に連絡してください。自己判断での無理な操作は、火災や感電などの重大な事故につながる可能性があります。

火花・焦げ臭い・異音など、絶対に見逃してはいけない兆候

以下のサインは、電気設備が深刻なダメージを受けている証拠です。

• ブレーカー操作時に火花（スパーク）が見えた
• 分電盤の周りから焦げたような臭いがする
• 「ジー」という異音が聞こえる
• ブレーカーのスイッチが異常に硬い、またはグラグラする
• ブレーカー本体や周辺が変色・変形している
• 上記の復旧手順を試しても、ブレーカーが戻らない、または原因が特定できない

これらの症状が見られる場合、ブレーカー自体の故障や配線の焼損などが考えられます。修理・交換が必要なケースですので、絶対に放置せず、プロに点検を依頼してください。

【要注意】ブレーカーが「落ちない」のも故障のサイン

「ブレーカーは落ちるから問題なのであって、落ちないなら安全なのでは？」と思うかもしれませんが、これは大きな間違いです。本来、電気の使いすぎや漏電を検知して電気を遮断するのがブレーカーの役目。つまり、落ちるべき状況で「落ちない」のは、安全装置が故障している非常に危険な状態なのです。

【セルフチェック方法】
漏電ブレーカーには、動作を確認するための「テストボタン」（赤か黄色）が付いています。月に一度、このボタンを押してみてください。正常であれば、漏電ブレーカーのスイッチが「カチッ」と音を立てて落ちます。もしボタンを押しても何も起こらない場合は、ブレーカーが故障しています。速やかに専門業者に連絡し、交換を依頼しましょう。

ブレーカーが上がらない時の頼れる相談先と業者の選び方

いざ専門業者に連絡しようと思っても、「どこに頼めばいいの？」と迷ってしまいますよね。状況によって最適な連絡先は異なります。

状況別に見る連絡先｜電力会社？管理会社？電気工事業者？

悪質業者に注意！信頼できるプロを見極める3つのポイント

緊急時に慌てて業者を選ぶと、高額請求などのトラブルに巻き込まれるおそれがあります。信頼できるプロを見極めるために、以下の3点は必ず確認しましょう。

1. 国家資格「電気工事士」を保有しているか
   家庭の電気工事は、法律で国家資格を持つ者しか行えません。ウェブサイトなどで資格保有者が在籍しているか確認しましょう。
2. 作業前に料金が明確な見積もりを提示してくれるか
   「見てみないと分からない」と曖昧な説明で作業を始めようとする業者には注意。「作業費◯円、部品代◯円」のように、内訳が明確な見積書を必ずもらってから契約しましょう。
3. 口コミや施工実績が豊富か
   実際に利用した人の評価や、同様の工事実績を確認することで、その業者の技術力や信頼性を判断できます。

プロに任せて安心！ピカくまが選ばれる理由

「信頼できる業者をすぐに見つけたい…」そんなお悩みをお持ちなら、私たち「ピカくま」にお任せください。ピカくまは、電気トラブル解決のプロフェッショナルとして、多くのお客様から高い評価をいただいています。

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• 豊富な実績と高評価： 漏電調査から分電盤交換まで、あらゆる電気工事に対応。お客様からの「ありがとう」の声が私たちの誇りです。

ブレーカーの異常で少しでも不安を感じたら、どんな些細なことでも構いません。まずはお気軽にピカくまでご相談ください。

もう繰り返さない！ブレーカーを落とさないための予防策

無事に電気が復旧したら、今後は同じトラブルを繰り返さないための対策も考えてみましょう。

• 契約アンペア数を見直す： 電気の使いすぎで頻繁に落ちる場合は、ライフスタイルに合った契約アンペア数に変更することを検討しましょう。
• 高消費電力の家電は同時に使わない： エアコン、電子レンジ、ドライヤー、食洗機などは、使う時間をずらす工夫を。
• コンセント周りを定期的に掃除する： プラグとコンセントの間に溜まったホコリは、湿気を吸うと漏電や火災（トラッキング現象）の原因になります。
• 月に一度はテストボタンを： 漏電ブレーカーのテストボタンを押し、正常に作動するか定期的にチェックする習慣をつけましょう。

まとめ：ブレーカーが上がらない時は冷静な判断と専門家への相談が重要

「ブレーカーが上がらない症状」は、突然訪れる不安なトラブルです。しかし、その原因の多くは、この記事で解説した手順で特定し、安全に対処することが可能です。

大切なのは、慌てずに「どのブレーカーが落ちているか」を冷静に確認し、症状に合った正しい手順を踏むことです。そして、少しでも危険を感じたり、自分で原因が特定できなかったりした場合は、絶対に無理をせず、信頼できるプロに相談してください。

この記事が、あなたの家の光と安心を取り戻す一助となれば幸いです。